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2012/05/16 23:51
● 日経平均の日中足(出典:Yahoo! JAPAN Finance)
8,801.17
前日比 -99.57(-1.12%)
前日終値 8,900.74(05/15)
始値 8,865.78(09:00)
高値 8,883.73(09:48)
安値 8,756.07(14:30)
年初来高値 10,255.15(12/03/27)
年初来安値 8,349.33(12/01/06)
16日後場の日経平均株価は前日比99円57銭安の8801円17銭と大幅続落。終値としては1月30日以来の安値となった。香港ハンセン指数の下落率が一時3%に迫るなどアジア株が軒並み下落したため、日経平均も一段安となった。円相場は目立った動きがみられなかったが、景況感の悪化で自動車株など輸出関連株が売りに押され、日経平均は一時8800円割れとなり、下げ幅を140円超に拡大する場面もあった。東証1部の出来高は19億8244万株。売買代金は1兆1862億円。騰落銘柄数は値上がり325銘柄、値下がり1260銘柄、変わらず83銘柄。
大和証券・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「(後場一段安の要因は)何か新しい悪材料が出てきたというわけではなく、リスクオフの流れのなかで中国株の下げがきつくなったため、日経平均も下値を探る展開になった。ギリシャでは再選挙が行われる見通しとなり、このままユーロ離脱となれば支援を受けられずにデフォルト(債務不履行)となりそう。ユーロに残りたいとするギリシャ国民が多いようだが、どこで落ち着くか不透明。市場はギリシャのユーロ離脱を徐々に織り込みつつある」と話している。
業種別では、トヨタ <7203> など自動車株や、浜ゴム <5101> などタイヤ株がさえない。ニコン <7731> など精密機器株も下押した。住友重 <6302> など機械株や、住友鉱 <5713> など非鉄金属株も軟調。KDDI <9433> など情報通信株もさえない。中越パ <3877> 、日本紙 <3893> などパルプ・紙株も下落した。中部電 <9502> 、東ガス <9531> など電力・ガス株も弱含みで推移した。三菱UFJ <8306> など銀行株も売りが優勢となった。MSCI指数から除外されるほくほく <8377> 、広島銀 <8379> の下げもきつい。野村 <8604> など証券株も下押した。個別では、13年3月期連結で減益予想のニチイ学館 <9792> や、純利益2ケタ減予想の高松G <1762> などが安い。
半面、沢井製薬 <4555> など医薬品株は堅調。MSCI指数のウエートが上昇する大塚HD <4578> も買われた。川崎汽 <9107> など海運株の一角もしっかり。個別では、13年3月期連結で営業益5割増予想のTPR <6463> や、8割増予想のハークスレイ <7561> 、6割増予想の日信号 <6741> などが継続物色された。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、30業種が下落した。
日経平均テクニカル:昨年12月の戻り高値8729.81円は下回りたくない
日経平均は、下降する5日線に上値を抑えられているほか、下降するボリンジャーバンドの-2σに沿った形状が続いている。1/20のマド(8668.94-8725.32)上限レベル、昨年12月の戻り高値8729.81円捉えた水準に近づいており、目先のボトムが意識されてきそうだ。
反対にこの水準をキープできないと、昨年11月安値を試す可能性があるほか、リーマン・ショック以降の保ち合いレンジを割り込んでくるリスクが高まる。この保ち合いを下放れるようだと、09年3月の7054.98円とのボトム形成が意識されてしまう。昨年12月の戻り高値8729.81円は下回りたくないところである。また、週足の一目均衡表では雲下限を割り込んだが、遅行スパンは上方シグナルをキープ。踏ん張り処である。
注目銘柄ダイジェスト:メガバンクは上値が重い、欧州債務問題の懸念が拭えず
メガバンク
上値重く、三菱UFJ<8306>や三井住友FG<8316>はマイナス転換。前日には揃って決算を発表、相対的にみずほFG<8411>の内容がポジティブと捉えられるが、各社ともにほぼ想定通りの好決算となっている。ただ、欧州債務問題への懸念が拭えないなか、世界的な規制強化への警戒感、さらに欧米各行の格下げリスクなどが高まってもおり、積極的な上値追いの動きにはつながりにくい状況であるようだ。
ネクソン<3659>:1406円(前日比-21円)
売り先行。本日の早朝にMSCIの定期銘柄入れ替えが発表され、同社を含む3銘柄が新規採用となった。ただ、阪急阪神<9042>や太平洋セメント<5233>とは違い、同社は売り優勢の展開になっている。新規採用の可能性は高いと見られていたため、期待感は十分に株価に反映される格好となっていたようだ。ちなみに、大和の試算では、580万株程度の買い需要が発生とみられている。なお、除外となった広島銀<8379>やほくほくFG<8377>は売りが先行の一方、FIF(外国人投資可能浮動株比率)引き上げの大塚HD<4578>などは高い。
大塚HD<4578>:2500円(同+136円)
買い優勢。MSCIの定期リバランス発表において、FIF(外国人投資可能浮動株比率)が従来の0.45から0.65に引き上げられている。大和の試算では、593万株の買い需要が発生、売買インパクトは阪急阪神<9042>に次ぐ水準となっており、需給改善期待が先行する展開になっている。なお、特殊陶<5334>などもFIFの上昇を手掛かりに買われている。
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>:2518円(同+144円)
大幅続伸。チタンの国内価格交渉が2年連続値上がりで決着、スポンジチタンの今年度大口需要家向け価格は前年度比で約2割上がったと伝わっている。原料となるチタン鉱石の値上がり、航空機向け需要の堅調などが値上がりの背景に。生産能力の引き上げ効果などと相俟って、業績上振れへの期待感などにつながる格好へ。東邦チタニウム<5727>も買い優勢の展開となっている。
日本信号<6741>:527円(同+46円)
急伸。前日に決算を発表、前期営業利益は従来計画を下振れる着地となったが、今期は前期比67%増益の55億円を予想。四季報予想の45億円などを上回る水準で、ポジティブなインパクトが先行している。野村では投資判断「バイ」継続で、目標株価を610円から660円にまで引き上げている。ERP関連の追加処理の懸念が払拭されたこと、交通系ICカード新サービス導入に伴う自動改札機の更新需要拡大の可能性などを評価しているようだ。
TPR<6463>:1374円(同+195円)
上昇率トップ。前日に発表した決算内容が評価材料となっている。前期営業利益実績は79.1億円で前期比13%増益、従来計画の69億円を上回った。今期は119億円で同50%増益の見通し、四季報予想88億円などとの比較では大幅な上振れとなる格好に。今期年間配当金も前期比2円増配の計画としており、業績への自信の表れと捉えられる。日本ピストンリング<6461>やリケン<6462>などとの比較でもインパクトは強まる形。
SMC<6273>:13660円(同+470円)
大幅高。前日に決算を発表、営業利益は881億円で前期比7%増益、850億円の従来計画を上振れた。一方、今期は910億円で同3%増益見通し、市場コンセンサスはやや下回る水準と見られるが、保守的な傾向が強く、期初は減益予想が示されるとの見方が多かったため、増益ガイダンスをポジティブに捉える動きが先行。また、前期末の配当金を従来予想比で引き上げているほか、今期の年間配当金も前期の130円から140円に引き上げている。
ニチイ学館<9792>:883円(同-119円)
大幅安。昨日発表した決算がネガティブサプライズにつながる。前期営業利益は48%増益の117億円、従来計画線上での着地となった。一方、今期は114億円で前期比2%の減益見通し。130億円程度の市場コンセンサスを下回る減益予想に、失望感が先行する流れとなっている。英会話事業における先行投資負担などが響くもよう。大和では、「強気」としている投資判断は見直しを含めて検討としている。
関東電化<4047>:240円(同+19円)
急伸。前日に決算を発表したが、今期の大幅黒字転換見通しが好感される。前期営業損益は1億円の黒字予想に対して1億円の赤字となったが、今期は19億円の黒字見通しに。四季報予想の5億円などを大幅に上回る水準となっている。半導体・液晶向けや電池材料の需要は下期から回復に向かうと見ているようだ。
サンドラッグ<9989>:2580円(同+133円)
しっかり。前日に発表した好決算を評価する動きに。前期営業利益は16%増益の223億円となり、従来予想の212億円を上回った。今期は8%増益の239億円を予想、ほぼ市場予想通りの好決算となっている。SMBC日興証券では目標株価を3000円から3100円に、メリルリンチ(ML)では2800円から3200円に引き上げ。ディフェンシブ性の高さも物色を向かいやすくさせている。
メガネトップ<7541>:781円(同-81円)
大幅反落、1月20日以来の年初来安値を更新している。昨日の前引け後に決算を発表、実績営業利益は前期比64%増益の88.3億円ながら従来予想の92.3億円を下振れ、今期は96.8億円で同10%増益の見通し、四季報予想と同水準になっている。4月の月次売上伸び悩みなどから株価は調整色を強めているが、見直しの動きにはつながらず。
明日の日本株の読み筋=ギリシャ問題に進展なければ上値は重そう
17日の東京株式市場は、上値の重い展開か。ギリシャは大統領の調停が失敗し、連立協議を断念。再選挙が決まった。一部報道によれば、総選挙後の世論調査では、緊縮財政に異論を唱えて第2党となった急進左派連合が支持率トップ。ギリシャ国民もユーロ離脱は望んでいないというが、「市場はギリシャのユーロ離脱を織り込みつつある」(大手証券)との声がある。離脱となれば、ユーロの支援を受けられず、ギリシャはデフォルト(債務不履行)の可能性が高まる。
ギリシャの経済規模は愛知県や、神奈川県と同程度といわれるが、ユーロ離脱となればフランスだけで約800億ユーロの損失が発生するとの報道もある。独仏首脳はギリシャのユーロ残留を望むと表明していることからも、現時点でそこまでは織り込めないが、ギリシャ問題に進展がみられない限り、日本株は上昇しても自律反発の域を出ないだろう。なお、今晩の米国では住宅着工件数や、鉱工業生産などの経済指標や、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録などが発表され、欧州ではECB(欧州中央銀行)理事会が開かれる。
イレギュラーな価格が付きやすい状況に【クロージング】
16日の日経平均は続落となり、99.57円安の8801.17円(出来高概算19億8000万株)で取引を終えた。ギリシャのユーロ離脱への警戒など、欧州危機の深刻化に伴うリスク回避の流れに。寄り付き前に発表された3月の機械受注は、前月比2.8%減と予想の範囲内、4-6月期の見通しは2.5%増だった。
MSCIの定期入れ替えやウエイト変更、決算を手掛かりにした個別物色はみられたが、朝方堅調だったメガバンクの買いは続かず、全体としては様子見ムードが強い。為替市場では対ドル、対ユーロでやや円安に振れていることを材料視する場面もみられたが、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>などコア銘柄が軒並み2%超の下げに。
欧州問題のほか、中国の景気鈍化懸念が重荷となるなか、韓国が3%超、台湾が2%超など、アジア株が総崩れとなったことが後場の下げ幅拡大につながったようだ。
日経平均は一時8756.07円まで下げており、上昇局面が明確となった1月20日のマドを空けた時の水準まで調整した。昨年12月の戻り高値8729.81円をサポートして機能させられるかが注目される。水準としては押し目狙いが意識されるところであり、外部環境の落ち着き待ちの状況か。
連休明け後の急落で一気に需給が悪化したDeNA<2432>をみると、下落局面で買い方の整理が進んでいた。下落局面で押し目買いが積み上がり、取り組みが一段と悪化することが警戒されたが、改善傾向にある。打診買いは入りやすいだろうが、短期的な値幅取りにとどまるとみられ、需給の改善傾向が続くことが期待される。
また、欧州不安によって積極的なポジションを取りづらいため、薄商いのなかをインデックス売買で大きく振らされる状況である。オーバーシュートからイレギュラーな価格が付きやすい状況とみられるため、目が離せない相場展開となる。
225先物大引け:欧米株安にアジア株急落も加わり880円台割れに
5月16日大引けの日経225先物は、前日の終値比160円安の8750円で取引を終了した。高値は8890円、安値は8750円で、上下レンジは140円となった。売買高はラージ7万1653枚となった。ミニは53万1542枚。
一方、TOPIX先物は前日の終値比13p安の735pで取引を終了。高値746.5p、安値734.5pで上下レンジ12p、売買高は4万6414枚となった。
この日の寄り付きは、ギリシャ再選挙による欧米株安を受けて売り優勢のスタートに。売り一巡後は断続的な大口売りを受けてジリジリと下げ幅を拡大。為替市場では落ち着いた動きが見られたものの、前引けのTOPIXの下落率が-0.87%に留まったことで、日銀のETF買い入れへの期待感が剥落したことで午後一段安となった。買い戻す動きは限定的で、香港ハンセン指数や韓国総合指数が大幅安となったことも影響して安値引けとなった。
本日の225先物の手口は、Nエッジが3306枚の大幅売り越し(2万4049枚売り、2万743枚買い)となったほか、メリル、モルガンも1000枚超の売り越し。一方、買い方は、GSで1362枚の買い越し(2076枚売り、3438枚買い)となった。
リスク回避の動きが続く
日経平均は大幅続落となり、1月30日(8793円)以来の安値となった。朝方の売り一巡後に下げ渋る場面もあったが戻りは限定的。後場はアジア株の急落を受けて、先物主導で下げ幅を拡大した。香港ハンセン指数の下落率は3%超で今年最大を記録するなど、リスク回避の動きが鮮明。渦中のギリシャでは総選挙後の連立交渉が難航して再選挙の実施が決まったほか、国内銀行から7億ユーロの預金流出が明らかになるなど、ユーロ離脱に対する懸念が強まっている。スペインでは10年債利回りの上昇が止まらず、株式指数のIBEXが約9年ぶりの安値を記録するなど、悪材料に事欠かない。
ただ、日経平均が13日連続の日足陰線記録を更新した一方、東証1部の年初来安値更新銘柄数は344にとどまり、前日(555)から減少ことが唯一の救いか。信用取引で買った株式の含み損益の度合いを示す信用評価損益率が11日申し込み時点で-17.81%と、前週(-12.47%)から大幅に悪化し、昨年11月25日時点(-20.97%)以来の水準となった。通常、信用評価損率が-20%を超えると、相場が底入れするケースが多い。週初からの相場下落で-20%に達し、追い証発生による投げ売りが相当出たとみられ、今後も安値更新銘柄が減少する状況が続けば底入れ反転を狙う投資家も増えるかもしれない。
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